
離乳食インストラクターのさいとうです。初めての方はプロフィールをご覧ください!

身近な野菜のかぶは品種の違いによって多少の違いはありますが、大きく2回旬の時期があるのをご存知ですか?一般的に春のかぶは柔らかく、秋のかぶは甘みが強い特徴があります。1月7日に食べる七草粥の「すずな」はかぶのことなんですよ。
かぶの栄養
スーパーには、葉付きで売っているかぶと、葉が切り落とされて根の部分だけで売っているかぶを見かけますね。葉付きを購入した時に、葉を捨てていませんか?実は、かぶは葉の方が栄養価が高いことが分かっています。もし、葉付きで購入した時は、油でサッと炒めたりして美味しくいただいてくださいね!

かぐや家具や姫さんによる写真ACからの写真
<葉>β(ベータ)カロテンで美肌➕子供の成長促進
βカロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変換されるので、βカロテンとしての役割だけでなくビタミンAとしての役割もあります。
βカロテンは有害な活性酸素を除去する抗酸化作用や、免疫力の向上を促します。
ビタミンAは皮膚や粘膜の新陳代謝を促すので、美肌効果が期待できます。また、成長の促進や骨を作るのを助ける働きもあるので、成長期の子供は積極的に摂取したい栄養素でもあります。
βカロテンは脂溶性なので、油と一緒に摂取することで吸収率が高まります。
<葉&根>ビタミンCで老化防止&ストレス軽減
人間の体の30%はコラーゲンが占めているのですが、ビタミンCはそのコラーゲンの生成する働きをしています。また、ビタミンCと鉄分を含む食品を一緒に摂取することで鉄分の吸収を助けます。その他にも血管や軟骨、歯を健康に保ったり、日焼けを防ぐ作用やストレスや病気に対する抵抗力を高める役割もになっています。
ビタミンCは水溶性のため、茹でることで水に溶け出していってしまいます。茹でる時間が長くなるほどビタミンCが流れ出てしまうので、ビタミンCをしっかり摂取したい場合は、炒めたり、短時間で茹でることをおすすめします。
ちなみに、ビタミンCは葉の方に根より4倍多く含まれていてケールやモロヘイヤより豊富です。
<根>アミラーゼで胸焼け・胃もたれ解消
アミラーゼは消化酵素の一つでジアスターゼとも呼ばれています。デンプンなどの栄養を分解して消化を高める作用があるので、胃や腸の働きが整えられ、胸焼け・胃もたれの解消に繋がります。アミラーゼは加熱することで効力がなくなってしまうので、胃もたれや胸焼けを解消したい時は、サラダなどにするのがおすすめです。
かぶの選び方
葉が付いている時は、
・葉が色が鮮やかな緑でみずみずしい
・茎の付け根が淡い緑色でしっかりしている
古くなってくると葉の先から黄色くなってきて、茎と根の間が変色してきます。
根で見分ける時は
・根の部分にハリとツヤがある
・傷のないなめらかなもの
古くなってくると水分が抜けてシワが寄ります。

葉付きで購入した場合は買ったらすぐに葉と根を切り分けましょう。つけたままにしておくと、葉に根の水分がどんどん奪われます。葉は傷み易いので早めに調理し、根は4日くらいで使い切るのが理想です。
かぶの調理法
かぶの葉は、炒める他にも、ごま和えやお味噌汁の具、漬物にもなります。根の部分は、煮物やサラダ、スープなど色々な食べ方が可能です。
赤ちゃんのご飯と一緒に作る和風ポトフ

離乳食中期以上の赤ちゃんのご飯と一緒に作れるポトフです。
<鶏団子>
- ポリ袋にB)の材料を入れて均一になるまで混ぜる。
- 粘りが出てきたら、片栗粉を入れる。
まとまりが悪いようであれば、片栗粉を足す。 - 袋に入れたまま冷蔵庫で休ませる。
<ポトフ>
- かぶは茎を少し残して切り落とし、四つに切る。
キャベツは5センチ幅くらいに切る。
人参は乱切りにする。
玉ねぎは芯もついたまま串切りにする。
じゃがいもは4等分にする。 - かぶとブロッコリーを下茹でして出しておく。
- 鍋にかつお昆布出汁と、キャベツ、人参、じゃがいもを入れ、
野菜が柔らかくなるまで煮る。 - かぶを鍋に入れる。
- 鶏団子をポリ袋からスプーンですくって入れる。
鶏団子に火が通り、かぶが柔らかくなるまで煮る。
⇨赤ちゃんの離乳食を一緒に作る場合は、下記の<離乳食取り分け>へ進む。 - A)の調味料を入れて、味を整える。
- お皿に盛り付け、ブロッコリーを飾る。それぞれが塩胡椒をふる。
幼児がいる場合は各自がお皿で塩胡椒を足すことによって塩分の調整ができます。
<離乳食取り分け>
- 赤ちゃんの食べる分の具もまな板に取り、
月齢に合わせた大きさに切る(中期ならみじん切り)。 - 小鍋に3.から出汁を少々とり、具を入れ一煮立ちさせる。
- トロみが必要な場合は、水に溶いた片栗粉を少量ずつ入れて調整する。

カブは柔らかくても赤ちゃんには皮が硬く感じるので、厚めに皮を剥いて煮崩れを防ぐために面取りをしましょう。
鶏団子は、人参や玉ねぎを入れればそれだけで赤ちゃんの手掴み食べメニューにもなるので便利です。
赤ちゃんのご飯と一緒に作るかぶのトロトロ煮

- かぶは茎を少し残して切り落とし、6つのくし切りにする。
- かぶを少し透明がかるまで下茹でする。
- フライパンにひき肉を入れて色が変わるまで炒め、
かつお昆布だしとかぶを入れて混ぜ、一煮立ちさせる。
⇨赤ちゃんの離乳食を一緒に作る場合は、下記の<離乳食取り分け>へ進む。 - A)の調味料を入れて、味を整えたら、
水溶き片栗粉でトロみをつける。
<離乳食取り分け>
- 赤ちゃんの食べる分をまな板に取り、月齢に合わせた大きさに切る(中期ならみじん切り)。
- 小鍋に戻し一煮立ちさせ、水溶き片栗粉でトロみをつける。
後期以降なら、お醤油を一滴垂らしてもOK

煮るときは煮崩れしないように面取りをした方が仕上がりが綺麗です。また、下茹でをした方が味が染み込みやすくなるため、上記のレシピでは下茹でしています。また、下茹でする際は生米を一握りもしくは米のとぎ汁で茹でるとアクがとれ、甘みが増します。
その他にも、ピクルス液に半日程つけたり、かつおと昆布の出汁殻と混ぜてふりかけを作ったり、色々な食べ方で楽しめます。


かぶを離乳食で与える時に注意したいこと
かぶは潰しやすく離乳食初期から食べられる食材です。皮は硬くて食べにくいことと消化しづらいことから取り除いて与えましょう。

離乳食では、ちょっとしたコツがあります。また、後期からは少量の調味料が使えるようになります。詳しく知りたい方は、是非、和の離乳食教室にご参加ください。コツをつかめば、美味しく簡単に赤ちゃんの舌を育てる離乳食が作れます!